センター長挨拶

大学教育センター長 理事(教育担当)?副学長 梅田倫弘

 この4月より大学教育センター長を拝命いたしました,教育担当理事の梅田です.教育センター長は,平成20,21年度に担当して以来8年ぶりですので,やや浦島太郎状態ですが,よろしくお願いいたします.当時はセンター長と理事は,現在のように兼ねておりませんでしたので,両学部の教育に関する様々な課題を迅速に受け止めて様々な施策を提案?実行していたのを記憶しております.
 さて,本センターが平成16年度に設置されて13年が経過しました.発足当初は,教育と研究組織を分離する部局化構想を進めるため学部教育を担保する組織として本センターの設置が認められて,様々な活動が推進されてきました.特に,3部門制を取りながら,各部門には複数名の専任教員(発足当初は全国から教育に関する専門家を公募)と両学部から4名の兼務教員が選出されて多くの課題や教育に関する施策を両学部に提案?実行していきました.センター構成教員は,多いときで17名の専任?兼務教員の陣容を擁し,両学部の教員が教育という一つのテーマで論じる時空間を共有できたことは本センター設置の目に見えない財産だったような気がします.
 その後,時の流れと共に,国立大学法人を取り巻く環境も大きく変わり,学内の各センターもそれに応じて改革が迫られ,平成23年度末に「センター組織の改革について」が取り纏められました.その中で本センターは,業務の縦割りの弊害をなくすため部門制を廃止し、教育を通じた「学生支援全般」と業務を捉え,「学生の入り口から出口まで」を包括的に支援出来る組織とすることが提言され,現在に至っています.
 組織の最適化は様々な内因的,外因的要素でなされますので,部門制の廃止やセンター長と理事の兼務の方向性は十分妥当性のあるものと思っています.ただ,H23年度の改革後,本センターと両学部に所属する教員との距離は以前に比べて離れつつあると言う声は,学部教員から聞こえていたのも偽らざるものだと考えております.そのため,もう一度,大学教育センター関係者一同,それぞれの役割を咀嚼して,「誰のためのセンターか」をいつも頭の中央に置きながら,本学の教育力と学生の満足度の向上に邁進していきたいと考えています.